鳥取県で犬や猫を飼うならペットショップではなく譲渡会・里親探しがおすすめ

鳥取県は、中国地方の日本海側、山陰地方の東側に位置する県。鳥取砂丘は県を代表する観光スポットで、最近ではゲゲゲの鬼太郎でおなじみの水木しげるロードも人気です。

砂丘のせいか県外民には暖かいイメージが強い鳥取県ですが、日本海側の気候のため豪雪地帯となります。

そんな鳥取県は、全国で最も人口が少ない地域。平成29年度の国勢調査では56万人まで減っています。

人口減少のせいか、ペットショップの数も59店舗と国内で最も少ない地域。しかしながら、年間952匹の犬や猫を殺処分しているのも事実。

数少ないペットショップへ行くのではなく、動物愛護センターや保護団体で里親になりませんか？

鳥取県のペットショップまとめ

鳥取県の動物愛護に関する取り組み

鳥取県は少し特殊な自治体で、県が運営する動物愛護センターは1箇所も存在しません。

ペットを引き取る保健所はありますが、保護動物の治療、収容、譲渡を行う動物愛護センターは存在しないのです。

その代わりに、公益財団法人が運営する「アミティエ」が動物愛護センターの役割を担っていいます。

県から委託された民間の動物愛護センター「アミティエ」

元々、アミティエは動物病院臨床研究グループが発足させた研究所「人と動物の会」が原点となった団体。

動物医療の向上と、動物たちとの共生が目的に設立されましたが、動物愛護活動を行うにうちに、鳥取県が動物愛護センターの業務を全面委託したという形です。

その代わり、アミティエの運営費の半額にあたる約2400万円を毎年県の予算から支援されています。

参照：動物愛護センター機能支援事業 平成28年度予算（鳥取県公式ホームページ）

アミティエは理想的な動物愛護センター

このように、鳥取県は自治体が動物愛護センターを持たないという珍しい地域。ただ、この仕組みは、あながち間違っていない気もします。

殺処分を行うために自治体が予算を組むのではなく、真っ当な動物愛護活動を行っている民間団体に一任させるというスタンス。

アミティエでは収容された犬や猫の飼育環境も良好です。大抵の動物愛護センターでは1日の大半をクレートやゲージに押し込まれながら過ごしますが、アミティエでは清潔な環境、十分なスペースで飼育されています。

また、動物愛護センターは職員だけで世話をしているのに比べ、アミティエではボランティアさんの力も借りながら、ゆとりある人員で世話をしています。

収容犬の散歩を一切行わない動物愛護センターも存在するなか、アミティエでは広大なドッグランを所有しています。

さらには、動物医療の向上を目的に発足した団体だけあって治療レベルも高い。負傷動物も手厚い医療が受けられます。

参照：動物愛護委員会、「アミティエ」鳥取県動物愛護センターを視察いたしました。

民間団体主催の動物愛護フェスティバル

他県であれば動物愛護センターが開催する動物愛護フェスティバルも、鳥取県ではアミティエが行いますが、ここにもメリットがありました。

クイズや写真展示など、正直無駄と言わざる得ない催し物は必要最小限。その代わり、保護動物とのふれあい、そして積極的に犬や猫の譲渡が行われています。

開催場所はアミティエの敷地内ということで、保護された犬や猫がどういう風に暮らしているかも全てオープン。

また、動物愛護フェスティバルを企業が協賛している点も自治体では考えられません。

企業協賛によって資金が集まり、イベントも盛大になり、訪れる来場者も増える。来場者が増えれば里親も決まりやすくなるでしょう。

人口が少ない鳥取県ですが、理想的な動物愛護フェスティバルが行われています。

参照：鳥取県の動物愛護施設へ取材に行ってきました！

二酸化炭酸ガスから麻酔薬を使ったの殺処分に

鳥取県を見習うべき点は動物愛護センターを持たないというだけではありません。平成27年度から二酸化炭酸ガスによる殺処分を全面廃止。その代わりに、麻酔薬の過量投与による殺処分に切り替えが行われました。

県内3ヶ所にある二酸化炭酸ガス処分機を撤去し、不足していた猫飼養スペースを拡大しました。

参照：動物愛護管理推進事業 平成28年度予算（鳥取県公式ホームページ）

殺処分自体を称えるべきではありませんが、これは一歩前進した決断。従来よりもコストは高くなりますが、積極的に譲渡を行う意識改革にもなるはず。

何より、鳥取県でも動物愛護啓発に取り組んでいる証拠です。安価な殺処分を永遠と繰り返す他県は見習うべき改変なのかもしれません。

鳥取県で1年間に殺処分される犬猫の数

鳥取県の様々な取り組みを紹介しましたが、残念ながら殺処分数は良くありません。特に譲渡率はたった10％未満と全国的にも低い数値。引き取り数はそこまで多くないので、飼い主側の意識が低いのでしょうか。ペットショップではなく保護犬、保護猫を選べば改善されそうな気もします。

参照元：犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況（環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室 平成26年度資料）

鳥取県で譲渡会・里親探しを行っているボランティア団体

動物愛護ボランティア団体では、殺処分前の犬や猫を救出して、保護する活動を行っています。また、保護した犬や猫は譲渡会を通じて、新しい里親に引渡しが行われます。殺処分を無くすためにも、ペットショップへ行く前に譲渡会に足を運んで下さい。

アミティエ

Vincero（ビンチェーロ）

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